陸路を一番早く移動できる新幹線。旅行や仕事で、新幹線が止まってしまうと移動手段を変更するわけにもいかず、困りますよね。
特に、台風の多い季節は、雨の影響で新幹線が止まる基準については、多くの人が気になるところ。少しは無理してでも運行してほしいというのが、乗客としての本音ですが、そこは安全第一ですのでそうもいきません。
今回は、「新幹線はどれくらいの雨量で運行を停止するのか?」について、具体的な基準や背景について詳しく見ていきましょう。
新幹線が止まる基準の雨量は何ミリ?
JR東海では沿線等に設置された 59 箇所の雨量計で計測した降雨量が規制値に達した場合、以下の基準で運転見合わせています。
雨量 | 規制値 |
1時間の雨量 | 60mm以上 |
1時間の雨量+24時間の雨量 | 40mm以上+150mm以上 |
24時間の雨量+10分間雨量 | 300mm以上+2mm以上 |
土壌雨量指数 | 過去の経験雨量等を基に設定した数値 |
土壌雨量指数とは、線路から離れた場所からの土石流に備えるために2022年に新しく設けられた基準で、降った雨が土壌中に水分量としてどれだけ溜まっているかを数値化しています。
線状降水帯が発生する地域が増え、年々雨による被害が増えていますので、新幹線の運行に関する基準はこれからも増えそうですね。
新幹線が雨で止まる理由は何?
東海道新幹線は全線のうち、高架橋などを除いた50%以上を、盛り土(土を盛る)と切り取り(山の斜面を切り取ったもの)が占めています。この盛り土が雨に弱いとされています。
現在は盛り土をコンクリート格子覆ったり、盛り土に水を入りにくくしたり、土の中の水分を抜くパイプを施したりしていますが、東海道新幹線は日本列島の海側を走っているので、台風や大雨の影響を受けやすく、そのため雨に弱いという側面があります。
山陽新幹線はどのくらいで止まる?
山陽新幹線が雨で止まる基準というものは見つけることができませんでしたが、山陽新幹線は東海道新幹線に比べコンクリートの陸橋が多く、盛り土部分は2割以下ともいわれています。
また、山陽新幹線は瀬戸内海側を走っていくため、東海道新幹線より雨天による影響は少ないということもありす。
しかし、山陽新幹線と東海道新幹線はつながっているため、当然のことながら東海道新幹線の運休や遅れの影響を受けますので、その点からいうと悪天候の影響を受けやすいといえるでしょう。
まとめ
新幹線が何ミリの雨量で止まるのかについて解説してきました。
1時間あたり60mm以上の強い雨が降ると、新幹線は運行停止や速度制限がかかることがあります。
安全運行を最優先するため、降雨量だけでなく、風速や土砂災害のリスクなども総合的に判断されます。
この記事を参考に、悪天候時の新幹線の運行状況に備え、安心して旅を楽しんでください。